他人の人生

きわめて個人的なこと

数分間のプロ野球ニュースで泣いた夜のこと

「はじめまして、澤村です。これからはマリーンズのために腕を振っていきます。よろしくお願いします。」

プロ野球のニュースで、千葉ロッテマリーンズに移籍した澤村投手がこう挨拶をしていた。

わたしは何故かテレビの前で泣いてしまった。

元々野球は好きだ。実家にはプロ野球名鑑やら『ドカベン』『ダイヤのエース』などの野球漫画やらが並んでいたし、子どもの頃、夜は必ず野球中継を観ていた。ただ、社会人になってからは野球から遠い生活をしていた。

澤村投手のトレードは、ツイッターで流れていたニュースで知った。まじか、と思った。ていうか澤村ももう32歳なのか、時が経つのは早いなと思った。

今日、澤村投手は、移籍後初登板で三者連続三振を奪って、チームに貢献した、とニュースで伝えられていた。ほー、すごいな、なんてぼんやりテレビを眺めていたのに、試合後の澤村投手のインタビューをきいたらもう何故か泣いてしまった。

今のプロ野球のことはほとんどわからない。澤村の最近の調子とか、トレードの経緯とか、そういうの何も知らない。それでも、これからは移籍したチームのために投げていきます、という静かだけど熱い魂がバチバチにわたしの心臓に訴えてきた。

わたしもこういう熱を持っていたい。

今わたしは、一時的に自分の所属ではない部署で仕事をしている。自分の本来の部署ではなくても、働くからにはここで何かしらの結果を出したいと思って業務に当たっている。

それでも、上手くいかなさにへこたれてしまったり、本来の所属でもないのに何故自分が、と愚痴を言ったりしてしまうことも多い。どこに置かれても頑張りたいという熱が、こんなところで頑張ってもどうせ、という冷えた感情に薄められてしまうのを、止められない夜がある。

実際、今夜もそうだった。晴れない気持ちでプロ野球ニュースを観ていた。そしたら、偶然、澤村投手が映し出された。たったそれだけのことだった。それでも、それが「切り取られたニュース」であっても、わたしはその時澤村を応援したいと思った。

澤村投手、がんばれ。わたしも置かれた場所で腕を振る。