他人の人生

きわめて個人的なこと

夢を叶えたあなたへ

人の声をきいて涙がでることが今もあります。私の大抵の感動は耳から始まります。耳と心はたぶんとても近くにあります。

 

夢を叶えたあなたへ。おめでとうございます。早く私もそっちに行きたいです。

 

夢を叶える人と、夢を叶えない人がいます。夢を叶える人は叶えるための努力をするし、夢を叶えない人は特に努力をしません。というか、夢を叶えることに重要性を感じていないのだと思います。どちらも人の生きる道だし、どちらが幸せだとか不幸だとかは決められません。幸せは自分の心が決めるものだからです。

 

今まで、夢を叶えた人をたくさん見てきました。そのたびに赤の他人の私は誰のものか分からない涙のようなぬるい液体を流しておめでとうと思いました。その夢を叶えるためにいくつ我慢をしましたか。捨てたものがどれだけありますか。その道を選ぶために諦めたことも数えきれないでしょう。私は欲張りで、できるだけ多くのものを手に入れたくて、そのせいで取捨選択ができずに結果的に全てを取りこぼしてしまうような性格です。夢を叶えるために他の何かを諦めることがとてつもなく怖い。だからこそ、その覚悟を持って突き進むことができる人に憧れを抱くのです。

 

夢を叶えたあなたへ。おめでとうございます。これまでどれだけ苦労して頑張ってきたのでしょうか。長い道の中で寄り道したくなった日もあったでしょう。そのたった一瞬の寄り道で人生を狂わせることはありません。寄り道で出会った人間とは寄り道でしか出会わないのです。

 

どうか自分を大切に。大丈夫じゃなくなりそうな時は早く逃げて。自分が幸せだと思う方に向かって歩く人を見ると安心する。私もそうしたいと思う。結果論とかそういうのは今は置いておいて、頑張った人がまっとうに夢を叶えた姿だけ目に焼きつけておきたいと思う。いつだって夢を叶える人に美しさを感じるのは、私が努力や目標や尊敬に大きな価値を感じているから。

 

眩しいものはいくらあっても良いけれど、眩しすぎると眩暈がする。早くそのまま突っ走って、私から見えなくなるところまで突っ走って、出来るだけ遠くで輝いて。一等星。かがやく星のひかり。私は長すぎる時間差でその輝きを見るくらいでちょうど良い。