他人の人生

きわめて個人的なこと

抽象的な昨日の日記

たしかに、半ば恋だった。同じところをいったりきたりしながらも前にはなかなか進まなくて、それなのに気づけば随分遠くまで来てしまっていた。

さよならで、朝から晩までずっと緩やかに泣いていた。自分の存在価値を確かめる術を探し続けてきて今も変わらず迷子でいるけれど、生きていた方が得だなと思える日々を送ることができている恵まれた環境はとてもありがたい。

 

忘れないでなんて酷なこと言うつもりはないけれど、誰の記憶にも残りたくなんてないけれど、それでもさすがにもっと一緒にいたかった。こんな風に出会いと別れを繰り返して、目には見えないけれど、形として存在しない何かは積み上がっていっているのかなと思う。そうであってほしい。

 

私はどこまでも小さくてよわい人間だけど、それを周囲に見せてはいけない。ひたすらに明るくかわいくいたいという気持ちで突っ走ってきた結果が少しだけ目に見えた気がして嬉しかった。恐れてはいられない。強くある。ギリギリのところを走ってきた日々だから、そうじゃなきゃ正常に生きられなくなってしまっている。退屈を紛らわすためのさよならが意外と寂しいことに気づいて随分遠くまで来てしまったなと思う。大人になるたびに怖いものが増えていく。